カノン/画像詩



曲名と感動が反比例する300年前の名曲
「カノン」と聞いて口ずさむのがこのメロディ。シルクをそっと撫でるような柔らかい旋律に始まり、連続で覆いかぶさる音が織り成す立体的な曲調で締めくくる。メロディの起伏に合わせて僕たちの気持ちも高ぶり、クライマックスでは鳥肌が立ったりします。
こんな詩を書いておきながら変な話ですが、「カノン」というのは曲名ではありません。音楽の形式です。辞書によれば、主旋律と同形の旋律を重ねて……と難しいことが書いてあります。
簡単に言うと、輪唱のような音楽形式がカノン。「かえるの歌」を想像すると分かりやすいかと思います。
冒頭で書いたこのメロディの曲名も、正しくは「カノン」ではありません。パッヘルベルという人が作ったから「パッヘルベルのカノン」
これが正式な名前です。
考えてみれば味も素っ気もない曲名。「松尾さんのカレーパン」や「高橋君のチューリップ」と同じレベル。コピーライターでなくてもボツにしてしまうタイトルです。
にもかかわらず、多くの人々を感動させるこのメロディ。誕生から300年以上経てもなお生き続ける、魔法のメロディです。
